ウイルスとの戦い。

宮崎県で発生している口蹄疫の問題で、国と県が対立しています。
民間で所持している種牛を処分するかどうかです。
宮崎県は遺伝子資源として、優秀な種牛を残すため例外扱いを主張。
国は口蹄疫発生国指定を解除するためにも殺処分を主張し、県が拒否した場合、代執行も辞さない考え。


宮崎県の考えも分からなくはないですが、私は殺処分をしなくてはいけないと思います。
そもそも、口蹄疫の発生当初から特例を認めすぎているという印象があります。
はっきり言って、目に見えないウイルスとの戦いに於いて、特例などあり得ないのです。
知事は「国の役人は頭が固い、臨機応変な対策をするべき」と発言していますが、ウイルスとの戦いにおいては特例などなく、発生したら即殺処分であるべきです。この決断に「臨機応変」が入り込む余地はありません。
同じ家畜の病気である「鳥インフルエンザ」の発生を思い出していただければ分かると思います。
発生後、即殺処分を行い、周囲への感染蔓延を防ぎました。
口蹄疫の場合、埋葬場所の問題もあり鳥よりもスピードが遅い部分はあるでしょうが、例外など認めず殺処分するべきでした。


行政の口蹄疫防止対策が不十分だったことにも批判が集まっています。
確かにそれもあると思いますが、農家自体の防疫意識も低すぎたのではないか、と感じています。
口蹄疫が一度発生したら畜産が危機的状況になることは、十年以上前から言われている事です。
それに対して行政が何も言わないから防疫は何もしないというのは、当事者意識、危機意識が足りなかったと言えます。
口蹄疫の問題に限りませんが、日本人は行政に頼り過ぎです。それが、官僚を含めた行政の力を強くしている印象があります。


話が逸れてしまいましたが、今日の読売新聞にこんな記事が載ってました。
これが事実だとすると、大問題ですね。非常事態宣言を解除するために報告しなかったと疑われても仕方ないです。
もう一度言います。ウイルスとの戦いに特例などあり得ません。
一度発生したら、行政に出来ることなど、殺処分と農家への保証しかありません。
これ以上、東国原知事が処分拒否を続けるのはやめてほしい。政治パフォーマンスはもういりません。